新規受託項目を開始!

 

先生各位

新規受託項目のお知らせ

謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は、格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
このたび、犬膿皮症に関する検査項目を新規受託開始することとなりました。犬膿皮症はブドウ球菌属のS. intermedius Group、S. schleiferiが感染した皮膚病であります。今回、これらの起因菌のみを検索する細菌検査を新たに実施いたします。また、薬剤感受性検査では第一選択薬として使用されるセフォベシンナトリウム(CFV)にも対応いたします。
今後とも弊社では先生方のご要望にお応えするため、検査技術向上に努めてまいります。
何卒、ご利用賜りますようお願い申し上げます。
謹白

 

 

■新規受託項目: 犬膿皮症セット                 〔項目コード:MV1〕

 

■検査内容:

※検査監修:犬と猫の皮膚科 村山 信雄先生

 

■受託開始日: 2013年5月13日(月)受付分より

 

■イヌ膿皮症の起炎菌と治療方法について
1976年に同定されたStaphylococcus intermediusは、近年までイヌの膿皮症の起炎菌とされていました。しかし、2005年にこれまでS. intermediusとされていた菌種が遺伝子学的にS. intermedius、S. delfini、S. pseudintermediusに再分類されました。その結果、同年よりイヌ、ネコ、ウマなどからS. pseudintermediusが新たに分離同定され、これまでイヌの膿皮症から分離されたS. intermediusはS. pseudintermediusであることが明らかになりました。しかしながら、これらの3菌種は生化学的性状が同一のため、従来の細菌学的手法では同定が困難なため、これら3菌種の総称としてS. intermedius Group(S. pseudintermedius、S. delfiniもしくはS. intermedius)と表現するのが一般的です。また、現在はS. schleiferiもイヌの膿皮症の起炎菌の一つとして考えられています。
抗菌薬による治療は、第一選択として経口抗菌薬であるセファレキシンやクラブラン酸アモキシシリンが汎用されています。内服不可能な症例に対しては、セフォベシンナトリウムを投与します。投与期間は、表在性膿皮症では通常3週間、深在性膿皮症では1ヶ月以上投与されることが多いです。