検体採取から検体の準備

【病理組織検査用 検体】

検体は、生体から切除後、直ちにホルマリン固定液に浸漬してください。
切除した組織は原則として、そのまま全て提出をお願い致します。
※ 病変部位や全体像、周辺組織との関係を病理医が判断できず、適切な診断報告が作成出来ない場合があります。切除した病変への過剰な割入れや、一部のみを提出するのは避けて下さい。

必ず、固定液に浸漬した状態でご提出ください。
※ 固定後、組織だけを送付するのは避けて下さい。
搬送途中で組織が乾燥する危険性があり、固定後であっても乾燥した組織は組織破壊と共に染色性の変化により正確な病理診断ができない事があります。

固定液は10~20%ホルマリン水溶液をご使用下さい。
※ 局方ホルマリン(薬局で販売しているホルマリン、35~37%ホルムアルデヒド濃度)1に対し水道水を9~4(10~5倍)の割合で希釈してください。
※ 固定液の量は、検体体積(重量)の約5~10倍以上を目安にお願い致します。

検体容器は広口で、内容が確認できる透明な容器をご使用下さい。
※ 入り口の狭く、不透明な容器は避けて下さい。

 

【細胞診検査用 検体】

細胞診検体はスライド標本としてお送り下さい。
※ 貯留液、血液、尿などもそのまま送付(提出)せずに塗抹標本を作成してください。
検体塗布後、速やかに、充分乾燥させて下さい。

 

※ 塗抹位置は、スライドガラスの端から約5cm以内でお願い致します。
※ スライドガラスの長さは約7.5cmです。

ギムザ染色(その他)済みでも、未染色(未固定、固定済)でも大丈夫です。
搬送途中で破損しないよう、スライドケースにしっかりと入れ、出来れば緩衝材を巻いて梱包をお願い致します。