微生物検査について

感染症の診断および治療のために感染部位から起炎微生物を検索し、必要に応じて有効と考えられる抗菌薬の感受性情報を提供することが微生物検査の使命です。

検体採取と保存

細菌検査で取り扱われる材料は、対象となる感染症や感染部位によってさまざまです。検体採取は、感染症の初期に雑菌混入をできるだけ避けて採取して下さい。検査材料の保存搬送につきましては、採取時の菌種、菌量を維持することが重要です。そのため多くの材料は冷蔵での保存が良いとされています。しかし、血液培養ボトルは室温保存が適しているなど、目的にあった適切な方法を選ぶ必要があります。

検体採取保存に関する注意事項

•検体採取は、環境細菌による汚染や常在菌等の混入を極力避けるよう慎重に行って下さい。また、消毒薬の混入も避けて下さい。
•原則として抗菌薬投与前に採取して下さい。投与後の採取の場合は、24時間以上経過または次回投薬直前に採取して下さい。
•乾燥すると多くの細菌は死滅するため、乾燥をさけて下さい。
•嫌気性菌を疑う場合は、嫌気性菌の保存に適した専用容器に採取して下さい。専用容器が無い場合は、検体容器を材料で満たすなど、できる限り空気の混入を少なくして下さい。

菌株の取り扱い

弊社では関連学会、研究会にて薬剤耐性菌の分離状況等をご報告させて頂いております。
今後も行政、関連学会等へ積極的に発表いたします。
つきましては先生方からお預かりいたしました検査材料より分離した病原微生物データを
ご依頼施設が特定できないよう匿名化し、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランに
寄与できるよう活動を行う所存です。